ケースレポート

紹介した症例は臨床症例の一部であり、全ての症例が同様ではありません。

効能・効果、用法・用量、禁忌を含む使用上の注意等につきましては、最新の添付文書をご参照ください。
全ての写真及び動画は患者さんご本人又はご家族の許可を得て掲載しています。

本症例は治療開始1年6ヵ月後までの経過を既に公開しておりましたが、治療開始1年9ヵ月後までの経過と追加した箇所を青色のハイライトと枠線にて掲載させていただきました。

1ヵ月齢で診断、7歳で治療開始した症例(Ⅰ型SMA)(治療開始1年9ヵ月後の報告)
聖隷三方原病院 小児科 南野 初香 先生

診断時年齢、性別

1ヵ月齢、女児

現病歴

   
【生後1週目】 動きが弱いことに両親は気づいていた。
   
【1ヵ月齢】 1ヵ月健診時に筋緊張低下を指摘された。舌線維束性収縮なども認めたため、SMAを疑われた。遺伝学的検査によりSMAを確定診断。
   
【11ヵ月齢】 気道感染による呼吸不全で挿管、気管切開、人工呼吸管理を導入。
   
【1歳】 カフアシストを導入。

家族歴

神経筋疾患の家族歴なし

投与前所見

意識清明
眼球運動制限はなく、額の筋肉で意思表示を行う
人工呼吸器を7年間使用
仰臥位で過ごしているために脊椎の拘縮は強い

運動機能
かろうじて右第1指を上下できる程度
上下肢の抗重力運動はできない

投与前検査所見

運動機能

CHOP INTEND(Children’s Hospital of Philadelphia Infant Test of Neuromuscular Disorders):0点(投与前)

画像検査

X線及び3D CTで脊椎の側弯の状態を確認。

呼吸機能
11ヵ月齢時の感染を契機に呼吸状態の悪化を認め、気管切開を行う。以後、在宅人工呼吸管理になっているが、経時的に設定を上げなければならない状況ではない。ただし、何度か感染を契機に入院加療を行っている。

遺伝学的検査
SMN1遺伝子欠失、SMN2遺伝子2コピー、NAIP遺伝子欠失なし

診断

Ⅰ型SMA

スピンラザ髄注12mg
5. 効能・効果に関連する注意抜粋

    5.3  永続的な人工呼吸が導入された患者における有効性及び安全性は確立していない。これらの患者に投与する場合には、患者の状態を慎重に観察し、定期的に有効性を評価し投与継続の可否を判断すること。効果が認められない場合には投与を中止すること。

14. 適用上の注意(抜粋)

    14.2  薬剤投与時の注意
14.2.1  重度の脊柱変形を生じている患者では、確実に髄腔内に刺入できるよう、超音波画像等の利用を考慮すること。

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