ケースレポート

紹介した症例は臨床症例の一部を紹介したもので、全ての症例が同様な結果を示すわけではありません。

本症例は治療開始1年後までの経過を既に公開しておりましたが、治療開始1年10ヵ月後までの経過を青色のハイライトと枠線にて掲載させていただきました。

4ヵ月齢で診断、7ヵ月齢(修正6ヵ月齢)で治療開始した症例(Ⅰ型SMA)
(治療開始1年10ヵ月後の報告)
群馬県立小児医療センター 神経内科 渡辺 美緒 先生

診断時年齢、性別

4ヵ月齢、男児

胎生期・周産期歴

【在胎24週頃】 胎児発育不全を認めたが、TORCH症候群などの検査では異常を認めなかった。
【在胎35週6日】 前回帝王切開のため、帝王切開で出生。
出生体重1,914g、APGAR score 6-7-8
新生児一過性多呼吸を認め、前医NICU入院。
日齢4までネーザルハイフロー、日齢5まで酸素投与。
【日齢45】 体重2,868gで退院。

現病歴

【日齢45】 退院後より四肢の動きの少なさに気づかれていた。
【4ヵ月齢(修正3ヵ月齢)】 定期受診時にフロッピーインファント、シーソー呼吸を指摘された。血液検査にて筋逸脱酵素の上昇なし、頭部MRIにて明らかな異常所見なし。
筋緊張低下・筋力低下を主訴に、Ⅰ型脊髄性筋萎縮症(SMA)を疑われて当科紹介受診。

家族歴

明らかな神経筋疾患の家族歴なし

現症

意識清明。追視スムーズで眼球運動制限なし。顔面筋罹患なし。舌の線維束性収縮あり。
胸郭は小さく、シーソー呼吸あり。咽頭の喘鳴軽度聴取。
体幹四肢の筋力低下・筋緊張低下あり。前腕は挙上できるが上腕、下肢の抗重力運動は不可。背臥位で首はわずかに左右に動かせる。
引き起こしでhead lagあり。
深部腱反射消失、病的反射なし。

検査所見

運動機能

CHOP INTEND(Children’s Hospital of Philadelphia Infant Test of Neuromuscular Disorders):2点(投与前:7ヵ月齢)

画像検査

胸部X線写真でベル型胸郭を確認


遺伝学的検査
SMN1遺伝子 exon7 0コピー、exon8 0コピー
SMN2遺伝子 exon7 2コピー、exon8 2コピー

診断

Ⅰ型SMA

スピンラザ髄注12mg
〈用法・用量に関連する使用上の注意〉
早産児では在胎週数を考慮して用量を調節すること。[「小児等への投与」の項参照]
【使用上の注意】(抜粋)
6.小児等への投与
早産児における有効性及び安全性は確立していない(使用経験が少ない)。早産児では脳脊髄液量が少ないため、脳脊髄液中濃度が上昇するおそれがある。

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